〜夫婦で協力〜 父親育児基礎講座 シリーズは、
新生児〜生後4ヶ月頃を対象に「里帰りから戻ってきたママのために、自分も育児を頑張りたい!」「普段は仕事で忙しく育児の全体像がわかっていない」というパパのために、日々のルーティーンで行う育児をお伝えしていきます!
オムツ替え、寝かしつけに続き、今回は育児の中でも特に重要な「授乳」について解説していきます。赤ちゃんにとって、授乳は単なる栄養補給の時間ではありません。ママやパパとの絆を深め、心身の健やかな成長を促すための、大切なコミュニケーションの時間でもあります。
授乳方法には、「完全母乳」「完全ミルク」「母乳とミルクの混合栄養」といくつかの選択肢があり、どの方法を選ぶかによって、育児のスタイルやパパの役割も大きく変わってきます。「母乳で育てたい!」そう願うママは多いでしょう。母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養源であり、様々なメリットがあります。しかし、その一方で、特に完全母乳育児はママにとって大きな負担となることも事実です。
この【授乳の基礎と完全母乳を理解!】では、まず授乳の基本となる考え方、母乳とミルクの違いを解説します。そして、完全母乳育児のメリット・デメリットを改めて確認し、パパがどのようにママをサポートできるのか、具体的な方法を詳しく解説していきます。夫婦で協力し、完全母乳育児を成功させましょう!
【授乳の基本編】 母乳とミルク、それぞれの特徴
授乳の方法
まず、授乳には大きく分けて3つの方法があります。
- 完全母乳(完母): 母乳だけで赤ちゃんを育てる方法です。
- 混合栄養or混合授乳(混合): 母乳とミルクを組み合わせて赤ちゃんを育てる方法です。
- 完全ミルク(完ミ): ミルクだけで赤ちゃんを育てる方法です。
どの方法を選ぶかは、ママの体調、赤ちゃんの成長、家庭の状況などによって異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、夫婦でよく話し合って決めましょう。
メリットとデメリット
まずは、母乳とミルク、それぞれの特徴を理解しておきましょう。どちらが良い・悪いということではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分たちの家庭に合った方法を選ぶことが大切です。
- 母乳:
- メリット:
- 赤ちゃんにとって理想的な栄養バランス。最初の頃にでる色の黄色い初乳は免疫力を高める成分も豊富に含まれています。
- ママの産後の回復を促進。子宮の収縮を助け、母体の健康にも良い影響があります。また、カロリーを多く消費しますので妊娠前に体重を戻すのにも効果的。
- 経済的な負担が少ない。ミルク代や哺乳瓶などの費用がかかりません。
- 親子の絆を深める。授乳は、ママと赤ちゃんのスキンシップの貴重な時間です。うらやましい。
- デメリット:
- ママへの負担が大きい(特に完全母乳の場合)。授乳間隔が短く、夜間の授乳も頻繁です。
- 外出時の授乳場所に困ることがある。授乳室がない場所では、授乳ケープなどが必要になります。
- ママの食事制限が必要な場合がある。カフェインやアルコールなど、摂取を控えるべきものがあります。
- メリット:
- ミルク:
- メリット:
- 授乳量を正確に把握できる。赤ちゃんがどれだけ飲んだのかが一目で分かります。
- パパも授乳できる。ママの負担を軽減し、育児へ参加できている!という実感がすごいです。
- ママの自由時間が増える。授乳を他の人に任せることができるため、外出や休息がしやすくなります。
- 外出時の授乳が比較的楽。調乳の準備さえしておけば、場所を選ばず授乳できます。
- デメリット:
- 調乳の手間がかかる。お湯を沸かし、粉ミルクを溶かし、適温に冷ます必要があります。
- ミルク代や哺乳瓶などのコストがかかる。
- 外出時の荷物が増える。哺乳瓶、粉ミルク、お湯などを持ち歩く必要があります。
- メリット:
我が家の考え方
やっぱり母乳はメリットも多いので、『はは』も母乳を出そうと頑張ってくれました。しかし、母乳ってなかなか出ないんです… 産まれたらすぐ出てくるものと思っていましたが、全く違います。大変です。勘違ポイントなので注意です。
我が家の考え方は、『はは』が一番ストレスがなく過ごせることが一番!という結論に至っています。
- 母乳が出なくてストレス
- 休めなくて、夜寝れなくてストレス
- 夫婦で喧嘩してストレス
となってしまい、不機嫌な顔をしていたら、結果的に赤ちゃんにも夫婦関係にも悪影響になってしまうのではないかと思いました。
いまはミルクの性能は格段にいいようです。完全ミルクだからって育ちが悪くなるなんて、私は聞いたことがありません。
完全母乳でも、混合でも、完全ミルクでも、ママもパパも笑顔でストレスなく赤ちゃんと接せられるのが最も幸せなのではないかと思っています。
もしかしたら、(赤ちゃん的にも経済的にも)私が頑張らなきゃと頑張っているママも多いかもしれません。
もしママが悩んでいそうであれば、パパは寄り添ってあげながら、「ママが一番笑顔でストレスなくいられる方法を支持するよ」と声をかけてあげてください。
【完全母乳育児編】 ママの負担とパパの役割
「母乳で育てたい」という願いを叶えるためには、パパの理解と協力が不可欠です。完全母乳育児は、赤ちゃんにとって素晴らしい選択肢である一方、ママにとっては非常に大きな負担がかかることを理解しましょう。
完全母乳育児のリアル ママの負担を理解しよう
完全母乳育児は、ママにとって本当に大変なことです。特に新生児の時期は授乳間隔が短く、1日に10回以上授乳することも珍しくありません。夜間も2~3時間おきに授乳が必要なため、ママは慢性的な睡眠不足に陥りがちです。
また、授乳中は同じ体勢を続けるため、肩こりや腰痛に悩まされることも。さらに、母乳の出が安定するまでは、乳腺炎や乳首の痛みなどのトラブルも起こりやすい時期です。
精神的にも肉体的にも、ママは非常にデリケートな状態にあることを理解しましょう。
パパができること 具体的なサポート方法
完全母乳育児において、パパができることはたくさんあります。
- 授乳以外の家事・育児を積極的に担当: オムツ替え、沐浴、寝かしつけ、家事全般などできることは全て引き受けましょう。出産前の両親学級で「父親ができないことは授乳だけ」ときっぱり言われてしまいました。「何か手伝うことはある?」と聞くのではなく、「オムツ替えは僕がやるよ」「夕食は作っておくね」など、具体的に提案することが大切です。
- ママの体調管理をサポート: 授乳中のママは、肩や腰が凝りやすいので、マッサージをしてあげましょう。十分な睡眠と休息が取れるように、環境を整えましょう。栄養バランスの取れた食事を用意し、ママの健康をサポートしましょう。ママがリラックスできる時間を作りましょう。
- 授乳中のママをサポート: 授乳中に必要なもの(ママ用の水、タオル、クッションなど)を、すぐに手の届く場所に用意しておきましょう。室温を快適に保ち、特に冬場や夏場のエアコン使用時は、毛布を掛けてあげるなど、ママが冷えないように注意しましょう。母乳の出を良くするためには、水分補給が重要です。飲み物をこまめに用意してあげましょう。本当に喉が渇くようです!
- 搾乳した母乳を哺乳瓶であげる: ママが搾乳した母乳を、パパが哺乳瓶であげることで、ママの休息時間を確保できます。搾乳器の準備や片付け、哺乳瓶の消毒などもパパが担当しましょう。搾乳した母乳の保存方法、解凍方法を正しく理解しておきましょう(40℃以下のぬるま湯で湯煎、電子レンジはNG)。
- ママの悩みや不安に寄り添う: 母乳育児は、順調に進むことばかりではありません。時には、母乳の出が悪かったり、赤ちゃんがうまく飲んでくれなかったりすることなんて日常茶飯事です。(赤ちゃんなんて、産まれたらサッと母乳が飲めるもんだと思っていましたが大違いでした…)そんな時、ママは不安やストレスを感じやすいものです。パパは、ママの気持ちに寄り添い、優しく励ましましょう。必要であれば、母乳外来などで助産師さんに相談することも検討しましょう。

まだ私マッサージされていないんだけど・・・



おっと… 失礼しました
夜間授乳についての夫婦間の話し合い
夜間授乳は、ママにとって最も負担が大きい時間帯です。事前に夫婦でよく話し合い、協力体制を築いておくことが重要です。「パパも一緒に起きてサポートするか(なにをするのかは明確に)」「昼間の家事・育児をパパが全て担当し、夜間はママに任せるか」など、それぞれの家庭の状況に合わせて、最適な方法を見つけましょう。
中途半端に起きて何もしないのは1番良くないです。できることが少ないのであれば、割り切ってパパは夜は寝させてもらうほうが良く、事前に話し合いをしておけば喧嘩にはなりにくいです。
どちらの場合でも、ママへの感謝の気持ちを言葉で伝えることを忘れずに!
まとめ
完全母乳育児は、ママとパパの協力があってこそ成り立つものです。ママは、一人で抱え込まずに、パパに頼れることはどんどん頼りましょう。パパは、ママの負担を理解し、積極的にサポートしましょう。二人で協力し、愛情を込めて赤ちゃんを育てていくことが、何よりも大切です。
次の混合栄養・完全ミルク編ではパパが哺乳瓶で調乳する方法などをお伝えします!併せて御覧ください。

